『イドコロ』

イドコロ 実施設計中です。

少し絵本の一部とコンセプトを紹介です。

(ちょっと薄くて、すみません)



家を建てるということは、そこには生活があります。

一日の生活の中には、様々な生活場面があるけれど、ふつうそれは決まっている場所のみで行われます。

台所ではごはんをつくり、食堂で食べ、居間でゴロゴロテレビを見た後は、寝室で寝る。

まさに、機能的な役目を果たすからこそ、部屋の名前だってそのままです。

けど、もしかしたらこの家という生活の決められた囲いから抜け出して、季節や時間、気分によって

居心地の良いイドコロを見つけながら、場面をつくっていく事もひとつの生活と言えるのかもしれない・・・と考えました。

この季節は、ここが日当たりいいなぁ・・・リビングみないな『イドコロ』に

落ち着いて読書がしたいな・・・書斎みたいな『イドコロ』に

今日は暑いなぁ、風通しがいいところで寝るか・・・寝室みたいな『イドコロ』に

お日様の下で食事がしたいな・・・ダイニングみたいな『イドコロ』に

今日は集中して勉強したいな・・・勉強部屋みたいな『イドコロ』に

モノが増えてきたな・・・納戸みたいな『イドコロ』に

イドコロは、ほんの少し曖昧だけれど、いろいろな場面を生み出します。

さらに、

広い『イドコロ』

狭い『イドコロ』

高い『イドコロ』

低い『イドコロ』

明るい『イドコロ』

暗い『イドコロ』

遠い『イドコロ』

近い『イドコロ』

という、建築における状態を場面に加えて、平等ではないイドコロによって

空間にも多様な表情や距離感をもたらしていきます。

そして、

これらのイドコロの真ん中には、いつも人がいるのです。

イドコロは人と共に毎日の生活を歩みながら家づくりをしていきます。



楽しい設計が進んでいます。

川本あ。